Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略

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　その週の週末。
　芹澤さんとともに、南青山にあるドレス専門のメゾンを訪れた。

　チョーカーに合わせて、赤のイヴニング・ドレスを発注した。

　生地には、光沢が美しい最高級のシルクサテンを選んだ。

「まあ、上背がおありだからきっと映えますよ、このシルク。作りがいがあるわ」

　メゾンの女性の言葉に頷きながら、芹澤さんはチョーカーを取り出して言った。
「当日、これをつけようと思っています」

「でしたら、肩の出るデザインがよろしいでしょうね。早急にデザイン画を作成して、メールでお送りしますね」
「よろしくお願いします」
「では、あちらへ。採寸いたしますので」

　採寸をしてもらったアトリエには、ウェディング・ドレスを着せたトルソーが数点置かれていた。

　これがウェディング・ドレスの注文だったら……

　ふと心をよぎった想いを、わたしは慌てて打ち消した。