黒嶺君の悪魔な溺愛
「あ、あの慧くんそろそろ手をどかして欲し…」
「あ?紬ちゃん自分がしたこと分かってて言ってるのかな?」
また紬ちゃん呼びに戻った…
慧くんは怒ってる時だけいつもそう呼ぶの。
だから余計に怖くて怖くて……
「う、うん…次からはもうついていかないからっ」
「分かればよし。いい子だね紬。」
くしゃって頭を撫でてくる慧くん。
…せっかく可愛くセットしたのに、なんて。
「ばか、紬はどんなんでも可愛いよ。」
そんな私の気持ちをちゃんとわかってくれるのが優しいところ。
…多分慧くんは飴とムチの使い方がうまいのだ。