転生侍女はモブらしく暮らしたい〜なのにお嬢様のハッピーエンドは私に託されているようです(汗)
「レミリア……」
「お願いがございます。わたくし亡き後はどうか自信を持ち、堂々となさってください。人を疑うのではなく、信じようとしてください。そうすればあなたも信じてもらえる。この国を背負って立つのに相応しい王だと認めてもらえる。信頼に血筋など関係ないと、わたくしは思うのです」
レミリアは静かに語る。
これまで王家は完全に血脈を守ってきたわけではない。
跡継ぎが生まれなかったために、遠縁の男児を養子に迎えたこともあった。
そういう歴史が二、三度あれば、現国王と初代の国王は血の繋がりがないと言ってもいいだろう。
「私たち国民が求めるのは、日々のささやかな幸せと平和を守ってくださる強き王です。血筋ではありません。あなたがそのような国王になってくださるのなら、たとえ出生の秘密が暴かれたとしても、臣民があなたを守ってくれるでしょう。どうか信頼される心強き国王に。わたくしは天国から見守り、祈っております。青バラの棘が二度とあなたを傷つけませんように……」
にこりと微笑んだレミリアの横顔は、はかなくも美しい。
エマの頬に涙が伝う。
「お願いがございます。わたくし亡き後はどうか自信を持ち、堂々となさってください。人を疑うのではなく、信じようとしてください。そうすればあなたも信じてもらえる。この国を背負って立つのに相応しい王だと認めてもらえる。信頼に血筋など関係ないと、わたくしは思うのです」
レミリアは静かに語る。
これまで王家は完全に血脈を守ってきたわけではない。
跡継ぎが生まれなかったために、遠縁の男児を養子に迎えたこともあった。
そういう歴史が二、三度あれば、現国王と初代の国王は血の繋がりがないと言ってもいいだろう。
「私たち国民が求めるのは、日々のささやかな幸せと平和を守ってくださる強き王です。血筋ではありません。あなたがそのような国王になってくださるのなら、たとえ出生の秘密が暴かれたとしても、臣民があなたを守ってくれるでしょう。どうか信頼される心強き国王に。わたくしは天国から見守り、祈っております。青バラの棘が二度とあなたを傷つけませんように……」
にこりと微笑んだレミリアの横顔は、はかなくも美しい。
エマの頬に涙が伝う。