転生侍女はモブらしく暮らしたい〜なのにお嬢様のハッピーエンドは私に託されているようです（汗）

「レミリア様らしくご成長くださいと申し上げたのです。引きこもりを許したわけではありません。レミリア様には絶対に、幸せなご結婚をしていただきますから。手始めに、まずはお詫び状です」

「誰になにをお詫びすれというの……？」

昨日の王太子との一件を忘れてしまったかのようなレミリアに、エマは心の中でため息をつく。

（恋する気がまるでないのね。あんなイケメン王太子と出会ったら、頭の中が彼のことでいっぱいになってもおかしくないのに。乙女心が足りないわ……）

エマはレミリアの隣に歩み寄ると、真横から凄みのある視線を向ける。

「お食事はお済みですか？」

「え、ええ……」

「ではお立ちになってください。王太子殿下へのお詫び状をしたためましょう。お茶のお誘いを断ったことで減ったポイントを挽回しなくては。園遊会イベントが発生しなくなると困ります」

前世の妹の由奈と、昨日は二回電話をした。

恵麻の遺品は片付けられずに部屋に残されたままであるというので、夢から覚めたらすぐにブルロズをプレイするよう指示を出すことができた。