平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
でもリズは、今日は単独行動に乗り出した初日でもあったから、ずっと気を張って疲れてもいて――。

どうしてか、幼獣に優しい彼の姿が印象的だった。

なぜ今、そんなことを思い返しているのか。眠たくなってきたリズは、回らなくなってきた頭でうーんと考える。

「なんか、よそいきの作った団長様じゃなくって、いつもの団長様と二人きりになったら、なんだか安心して」

「いつもの、俺……」

なぜかジェドが繰り返してくる。

とても眠い。独り言のような呟きなのか、確認されているのかも分からない。リズは、うとうとしながら「はい」と答えた。

「キラキラでにこにこな団長様より、勝気な表情をしたり。今のリラックスしている団長様の方が、いいなって」

「二人きりなんだぞ。何もしない保証だってないのに、俺がそばにいるのがいいのか?」

なんか、団長様が変なことを言っている気がする。

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