平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
終章 彼女と団長様
次第に意識が浮上していく。どこか物足りなさを覚え、寝ぼけた手を伸ばしベッドの上をぽふぽふしていたら、温かさに包まれた。
ぎしりと、心地よいベッドが大きく上下する。
そのまま全身まであったかくなった。とても安心する温もりだ。つい、もぞもぞとそちらに寄ってぎゅっとしてみたら、いい匂いにも包まれた。
カルロのもふもふと同じくらい幸せな気持ちがした。すり寄ってふと、ジェドがいつも風呂上りにさせているいい香りだと気づく。
――団長様って、なんかいつもいい匂いを漂わせているのよねぇ。
一体、どんな一級品を使ったらそうなるのか。そもそも男の人って、もっと武骨なイメージが……と考えたところで、リズは、ぱちりと目を開けた。
昨夜のことが急速に思い出された時、頭に、ふわっとした感触がした。
「おはよう、リズ」