平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
なんだかテンションの高い王子様である。
一気に元気な花が咲くみたいな、明るい印象を覚えた。親友扱いされているとは聞いていたのだけれど、嬉しさのためか『大』親友になっている。
王侯貴族的な挨拶もすっとばした第一声に、リズはちょっと拍子抜けした。ジェドは、テンションも上がらない顔で「ははっ」と上辺の笑みで応える。
「殿下は、相変わらずですね」
「なんだよー、恋人の前だからって、敬語にしなくともよいのだぞ? むふふっ、相変わらず律儀なやつめ!」
王子様というイメージを覆す台詞の連続だ。
団長様が律儀……リズは、つい困惑を素直に出してジェドを見た。カルロも同じく意外な言葉でも聞いたという反応をして、胡乱げに顔まで向けやる。
返答を聞き届けたジェドが、普段の調子に戻しながらも、相手の立場からやや抑え気味にイラッとした感じでこう言った。
「状況に応じて敬語は必要なんだよ、ニコラス」
そんな年上貴族からのアドバイスを、聞いているのかいないのか。続いてニコラスの目がパッとリズへ向けられた。
「堅苦しいのはなしでいいぞ、未来の婚約者殿! 俺はニコラス・フィン・ウェルキンス。ジェドの大親友である!」
そう自己紹介してくる。
もはや指摘するのも面倒なのか、ジェドがじとーっと見つめている。またしても大親友と述べた彼へ、リズはぎこちなくスカートをつまんで挨拶を返した。
「はじめまして。私は、リズ・エルマーです」
一気に元気な花が咲くみたいな、明るい印象を覚えた。親友扱いされているとは聞いていたのだけれど、嬉しさのためか『大』親友になっている。
王侯貴族的な挨拶もすっとばした第一声に、リズはちょっと拍子抜けした。ジェドは、テンションも上がらない顔で「ははっ」と上辺の笑みで応える。
「殿下は、相変わらずですね」
「なんだよー、恋人の前だからって、敬語にしなくともよいのだぞ? むふふっ、相変わらず律儀なやつめ!」
王子様というイメージを覆す台詞の連続だ。
団長様が律儀……リズは、つい困惑を素直に出してジェドを見た。カルロも同じく意外な言葉でも聞いたという反応をして、胡乱げに顔まで向けやる。
返答を聞き届けたジェドが、普段の調子に戻しながらも、相手の立場からやや抑え気味にイラッとした感じでこう言った。
「状況に応じて敬語は必要なんだよ、ニコラス」
そんな年上貴族からのアドバイスを、聞いているのかいないのか。続いてニコラスの目がパッとリズへ向けられた。
「堅苦しいのはなしでいいぞ、未来の婚約者殿! 俺はニコラス・フィン・ウェルキンス。ジェドの大親友である!」
そう自己紹介してくる。
もはや指摘するのも面倒なのか、ジェドがじとーっと見つめている。またしても大親友と述べた彼へ、リズはぎこちなくスカートをつまんで挨拶を返した。
「はじめまして。私は、リズ・エルマーです」