冷たい彼と新婚ごっこ♡
言われておそるおそる彼の隣に腰掛けると、至近距離で彼と目が合った。


その顔は、近くで見るとやっぱりすごい破壊力で、ますます心臓が高鳴る。


よく考えたら今、二人きりなんだ。


なんか気まずいな……。


「そんなに嫌なら、帰ってもいいけど」


固まる私をみて、いきなりそんなことを口にした一条くん。


「えっ! そ、そんなことないですっ! ただ、ちょっと緊張してて」


「緊張?」


「うん。私、その、あんまり男の子と話したことがないから……」


すると、彼は無表情のまま。


「俺もないけど」


「えっ?」


「女子とあんまり話したことないって意味。女ってなんかめんどくさいじゃん」



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