黙って一緒に堕ちてろよ
「う、うそだ。だって、ついこの間まで、蒼唯は由奈のだったじゃん!」
「俺は今も昔も俺のものなんだけど。誰のものになった覚えもねーよ、こわ」
「……っ、だ、だって、由奈が負けるはずないもん。あんな、ダサ眼鏡の地味女なんかよりも、由奈のほうが百倍可愛いでしょお!?」
「知ってる?お前みたいなのって痛い勘違い野郎って言うんだよ?さっきから独りよがりなんだって、いい加減気づけよ」
夢から覚めて、王子サマに突き落とされたお姫サマ。奈落の底からの眺めはどうですか?私は、吹き出しそうになるのを必死にこらえていた。
ていうか、古茶くん。さっきから仮面はがれてますが、いいんですか、それ。
古茶くんに限って、カッとなってつい、なんてことはないんだろうな、と思った。今だって饒舌で煽るくらいには余裕そうだし。絶好調っぽいし。
はたから見たら衝撃のキャラ崩壊だろうな。優等生トップ2が二人とも吹っ切れてんの。趣味の悪いドッキリみたいな。
ドッキリなんかじゃないけれど。