黙って一緒に堕ちてろよ

「ていうか!思いきり本性バレしてたけど、あれ、よかったの?」


いたたまれない空気に耐えられなくなって、無理やり話題転換。とっさに出てきた話題がそれだった。


でも、古茶くんの行動の矛盾は正直気になってはいた。だって、写真を消してくれ、って、あんなに言ってたくせに。


むしろ、それありきの私たちの関係、と言っても過言ではないから。古茶くんの行動は正直理解に苦しむ。


利益のないことはやらない性格だって思ってた。本性をバラしたところで古茶くんに利益があるとは思えない。むしろマイナスじゃないの?


そんなことを思い悩む私をよそに、古茶くんはけろりとして、


「あー。なんかいいかなって」


なんて適当ほざきやがった。私の苦悩返せ。


「はっ?なにそれ、意味わかんない」


「んー、つーか、本性バレたってのは人のこと言えなくね?お互い様じゃん」


古茶くんは、少し悩む素振りを見せてから、私にパスした。答えをぼかしたことは見逃してあげよう。
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