黙って一緒に堕ちてろよ

私はそれをぼーっと聞いていた。今日は天気がいいな、とか、関係のないことを思いながら。


似たような境遇に生まれたら似たり寄ったりの性格になるんだろうか。ならないだろうな。


こんなにひねくれて育つのなんて、きっと私と古茶くんくらいだ。


古茶くんにこうして打ち明けてしまったこと、今でも信じられない。食わず嫌いみたいな感じだったのかなー、いや、別に今は好きとか、そういうことじゃないけれど。


古茶くんも、私なんかに言っちゃってよかったのかな、今のこと。実は後悔してたりしない?暴露大会じゃないんだから、別に無理して話さなくてもよかったのに。


それとも、それだけ心を許してくれている、ということだろうか。……古茶くんに限って、まさかそんなこと。


あんなに嫌っていた古茶くんと話すようになるなんて、古茶くんの本性を知る前の私は思いもよらなかっただろうな。きっかけは、偶然撮ったあの写真だった。


……これからは?あの写真、私のところにはもうないのに。話す口実、消しちゃったのに。
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