黙って一緒に堕ちてろよ
「岩倉さーん」
今度は別の女子生徒から声をかけられた。
「なに?」
「ここ、まったくわかんなくて。教えてくれないかな……?」
彼女はそう言って、私の前にワークを広げた。
「あー、ここ難しいよね。これはね、ここをこうして……」
順序よく説明してあげると、みるみる顔つきが明るくなっていった。
「あっ、なるほど!ありがとう〜!」
私は、自分の席へと帰っていく彼女を、にこやかに見送った。