黙って一緒に堕ちてろよ
「古茶くんがあんなこと言うはずがない……」
「これはきっとなにかの間違いだよ……」
うしろから、現実逃避を図る声がぶつぶつと聞こえてくる。鬼気迫るそれは、まるでお経みたい。
あんたらがやったこともあんたらへの評価も、どんなに祈っても変わんないよ。
大人しく夢から覚めちゃえばいいのに。潔く諦めちゃえば楽だよ、少なくとも偶像を信じ続けるよりは。
「……アレ、ほっといてよかったの?あいつらが言いふらしたりしたら古茶くんのイメージ下がるんじゃない?」
置いてきた彼女たちがなにをするかわからない。ふと心配になって、聞いてみる。すると。
「俺とあいつらと、周りはどっちを信じると思う?あいつらが喚いたところで痛くもかゆくもねぇよ」
古茶くんは、顔色ひとつ変えず、そう吐き捨てた。
「……さいですか」
なんつー自信に満ち満ちた発言。どこから湧いてくるんだ、と問いたい。
しかも、私から見ても事実なのが余計に腹が立つ。