黙って一緒に堕ちてろよ
「……でも私のこのけがって私だけのせいじゃないよねー」
いつもの腹いせに、そんなことをつぶやいてみる。
火種は古茶くんでも、助けてくれたのも古茶くん。そもそも、実行犯はさっきの女子たちなわけで、古茶くんにはなんの責任もないわけだけど。それとこれとは別ってことで。
「んなわざとらしく言わなくても聞こえてるしわかってるっつーの」
「そういやこの前破けたタイツ、高かったんだよなー。誰かさんが遠慮なしに破いてくれちゃったけどー」
「俺が破く前にそもそも破れてたし、破かないと手当ても……あ、もしかして脱がしてほしかっ、ってぇ!お、まえ、それはバカ!」
聞くに耐えない妄言を吐くのですねを思いきり蹴っ飛ばしてやった。
古茶くんは、足を抱えて悶えている。いい気味。
「ったいな……で?お前は結局なにが言いたいわけ」
「別にー?ただ、なんかお詫びがあってもいいんじゃないかなーって」