黙って一緒に堕ちてろよ

こんなのは、言ってみただけの、ただの戯れ言だ。私だってそこまで恩知らずじゃないつもり。


でもって、……断ることもできたこれに乗ってきたのは古茶くんだ。



「……なにを御所望で？」



古茶くんは八の字を寄せ、口角を上げる。


それが好感の笑みではないことは当然わかる。いや……ある意味では、それも間違いではないのかもしれない。いわゆる、好戦的な笑みってやつだ。


それがわかった上で、私も微笑み返し、


「男ひとりで女物のタイツ買ってきて。あ、ちなみに拒否権はないから」


例の写真がばっちりと収まっているスマホを彼の前にちらつかせると、


「…………クソが」


古茶くんは、悔しそうに頬を引きつらせていた。