黙って一緒に堕ちてろよ

ばちっ。古茶くんと目が合った。さっきまでのやりとりがおかしくなって、ふたり同時に吹き出し、くしゃくしゃになって笑う。


こんなに笑ったの、いつぶりだろう。いや、笑ってはいるんだけど。なんていうか、こんなくだらないことで心の底から笑い倒すの、久しぶり。まるで小学生みたい。……小学生の古茶くんかぁ。


意地の悪さはそのままかな。それとも、その頃からすでに猫かぶってたのかな。


いたずら好きの悪ガキを想像した私はまたもや笑う。あー、お腹痛い。


「…………な、なに」


しばらく止まらずクスクスと笑っていた私は、ふと、古茶くんがこちらをじっと見ていることに気がついた。


え、なになに、怖い。なに。


おそるおそる、お伺いを立てると。


「いや。お前、そんなふうにも笑えるんだな」


「……？どういう意味」


「別にー？そのままの意味だけど」


「わけわかんないけど、確実に褒められてはないよね、それ」


「だいせいかーい」


殴りてぇ。ここまでストレートにこう思わせる奴なんて古茶くんくらいだよきっと。