君が呼ぶから帰ってきたよ
すると、康太は後ろに2、3歩下がり勢いよく地面に手をついてバク転をした。


それも2回連続。


観客席から今日1番の歓声が聞こえてくる。


こないだと全然違う…


あれからたくさん練習したんだろう。


私が教室の窓から見ていた時の不格好なバク転ではなく完璧な綺麗なバク転だった。


バク転を終えた康太と目が合う。


康太は私を見てにやっと笑った。


俺かっこいいだろと言わんばかりの顔だ。


かっこいいよ、ほんとに凄くかっこいい。


世界一、いや宇宙一。


君は最高にかっこいいよ。


演舞が終わったようで太鼓の連打を合図に退場門から走っていく応援団たち。


私はそれと同時に康太がいる所に走っていく。
< 106 / 131 >

この作品をシェア

pagetop