君のカンパネラ
それでいい。

かわいそうな子。

それで人との距離を取れるなら。

私は夏菜がいて、あのピアノの音が聞ければ十分だから。

その日のお昼、私と夏菜は机をくっつけてお弁当を食べていた。

夏菜が私のお弁当の中身をジッと見た。



「お、相変わらずゴーヤしか入ってないね」



そう、私はゴーヤとポテトしか食べれない偏食家。

それ以外の食べ物は食べれない。

吐いてしまう。


とはいえ、高1まではなんでも食べれた。

なんでも食べれたのに、気づいたらこんな偏食になってしまった。
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