溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情
小声で聞くも、大きな声を上げても寝るときは寝ると亜未は言う。
「それよりどういうこと?!展開早くない?同棲って。しかもベリーズヒルズ?!お金持ちが集まるとこでしょう?」
小さく頷き、それから同棲の理由が簡単に互いを手っ取り早く知る方法だと説明すると、亜未は首をひねった。
「言い分としては分からなくないけど…ご両親は許可してくれた?」
「ふたつ返事でオーケーだよ」
さすがの兄も同棲には驚いていたけど、お互い同じ地元出身だから相手の家庭事情や人となりは言わなくてもおおよそ分かっている。
その上で断るという選択肢は両親になく、むしろ早く孫を抱かせて欲しいから結論は早めに出して欲しいと背中を押されてしまった。
「孫って、お兄さんは?」
「ハル兄は、もう二度と結婚しないって言ってるから」
5年付き合って結婚した翌年。
兄の奥さんは事故で亡くなってしまった。
あれから三年。
新しい恋人を作った方がいい、とか、後継ぎなんだから再婚しろとか、そういう類の話が兄には舞い込んで来る。
でも兄は「神様の前で誓った誓いは生涯破らない」と言って誘いを断り続けているのだ。
「それよりどういうこと?!展開早くない?同棲って。しかもベリーズヒルズ?!お金持ちが集まるとこでしょう?」
小さく頷き、それから同棲の理由が簡単に互いを手っ取り早く知る方法だと説明すると、亜未は首をひねった。
「言い分としては分からなくないけど…ご両親は許可してくれた?」
「ふたつ返事でオーケーだよ」
さすがの兄も同棲には驚いていたけど、お互い同じ地元出身だから相手の家庭事情や人となりは言わなくてもおおよそ分かっている。
その上で断るという選択肢は両親になく、むしろ早く孫を抱かせて欲しいから結論は早めに出して欲しいと背中を押されてしまった。
「孫って、お兄さんは?」
「ハル兄は、もう二度と結婚しないって言ってるから」
5年付き合って結婚した翌年。
兄の奥さんは事故で亡くなってしまった。
あれから三年。
新しい恋人を作った方がいい、とか、後継ぎなんだから再婚しろとか、そういう類の話が兄には舞い込んで来る。
でも兄は「神様の前で誓った誓いは生涯破らない」と言って誘いを断り続けているのだ。