溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情
それから交代で吉池さんがお風呂に入り、片付けをしたあとは寝るだけ。

だけど最大の問題はここからだ。

仕事で遅くなる時はどちらかが和室を使うけど、今日は違って、吉池さんと同じベッドで寝なければならない。

昨日同様、寝たフリをしてみようか?

でもどうにも緊張してしまい、ぎこちない。

いっそのこと起きていようと体を起こした時、寝室のドアが開き、その音に体がビクッと反応してしまった。


「やはりまだ起きていたか。せめて布団には入らないと。湯冷めするぞ」

「入ってはいたんですけど」


視線を下げた私の元へと吉池さんはやって来て、手を私の頬に当てた。


「冷えてる。もう一度風呂に入り直すか?」

「いえ、それは全然大丈夫です」


正直、体の冷えなど気にもなっていない。

首を思いっきり横に振ると、吉池さんはそのまま私をベットに押し倒した。


「え?え?!」


それから部屋の電気を消し、何の躊躇もなく、ベッドに入ってきた吉池さん。

横目で様子を伺っていると、今度はいきなり私の体を抱き締めた。


「え?ちょっと、あの、まだ心の準備がっ」

「分かってる。体が温まったら離れるから、それまで辛抱しろ」


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