溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情


「初めまして。信楽絵麻です。吉池さんとは同郷で。兄の友達なんです」

「へぇ。吉池に俺以外の友達がいたとは驚きだな」


水島さんはニヒルな笑みを浮かべながら吉池さんを見た。

対する吉池さんは肩に回されていた水島さんの腕を外し、不機嫌そうに言う。


「俺のことはどうでもいいだろ」

「そうだね。絵麻ちゃんの方が僕も気になる」


水島さんは身を屈め、私と視線の高さを合わせ、真っ直ぐにこちらを見ながら笑顔で続けた。


「初めまして。きみ、すごくかわいいね。僕の超タイプ。吉池、ナイス!」


水島さんが吉池さんにウインクしながら親指を立てた。


「何の話だ?」


眉間にシワを寄せた吉池さんが水島さんの立てた親指を手で払った。

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