溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情
着物を見る前に不安と疑問を解消したくて、思い切って吉池さんに声を掛けたのに、それとほぼ同時に水島さんが戻ってきてしまった。
「どうぞこちらへ」
女性の店員さんには誘導されてしまい、話すタイミングを逸してしまった。
「さ、遠慮なくどうぞ」
水島さんが吉池さんと私を店舗の裏手へと誘う。
「あの、でも」
進むことを躊躇していると、吉池さんに手を引かれ、そのまま流されるように奥の部屋へと進む。
するとそこにはため息がこぼれるほど美しい着物がかけられていた。
「どう?綺麗でしょう?本加賀友禅特選の訪問着だよ」
「すごく…すごく綺麗です」
淡く品の良い桜色。
上前と肩にクリーム色のぼかしがあしらわれ、裾には花水木の絵柄が描かれている。
「試着してみる?」
水島さんに聞かれたけど、買う気はないし、明らかに高価そうなので首を横に振った。
それなのに吉池さんが背中を押す。
「着付けを頼む。が、着付けは水島じゃなくて女性にしてくれ」
「ハッ!呆れたな」
「どうぞこちらへ」
女性の店員さんには誘導されてしまい、話すタイミングを逸してしまった。
「さ、遠慮なくどうぞ」
水島さんが吉池さんと私を店舗の裏手へと誘う。
「あの、でも」
進むことを躊躇していると、吉池さんに手を引かれ、そのまま流されるように奥の部屋へと進む。
するとそこにはため息がこぼれるほど美しい着物がかけられていた。
「どう?綺麗でしょう?本加賀友禅特選の訪問着だよ」
「すごく…すごく綺麗です」
淡く品の良い桜色。
上前と肩にクリーム色のぼかしがあしらわれ、裾には花水木の絵柄が描かれている。
「試着してみる?」
水島さんに聞かれたけど、買う気はないし、明らかに高価そうなので首を横に振った。
それなのに吉池さんが背中を押す。
「着付けを頼む。が、着付けは水島じゃなくて女性にしてくれ」
「ハッ!呆れたな」