勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
『明日は、学校早いんだろ?』




「大学生は早起きしなくていいなんて、羨ましいです」




『でも、たまに1限が入ると地獄だよ。



全然起きれない』




「それなら、私が電話で起こしますか?」




『お、いいな。……でも、彩梅こそ早起きとか苦手そう』




「ものすごく、苦手です」




『ぷはっ! ダメじゃん! 俺まで遅刻する』




長い時間、話すわけではないけれど、



眠る前に電話越しに届く九条さんの声は、



くすぐったくて、とっても幸せ。





ずっとこうして一緒に過ごしていけたらいいのにな……




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