勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
キョトンとしていると
九条さんがその人たちと英語で話していて。
「あ、あの……?」
「振り袖姿の彩梅さんがすごくキレイで
思わずカメラを向けたらしい。
けど、俺の大切なひとだから、
勝手に写真撮らないでって言っておいた」
……大切な、ひと?
「お見合いした相手なんだから、間違ってないだろ?」
「間違っては、ないです、……けど」
「どうした?」
九条さんは目じりを優しく下げて笑っているけれど。
ううっ、こ、このままだと心臓が破裂しちゃうよ!
「あ、あの、九条さん、
いつもそういうこと、女のひとに、言ってるんですか?」
「そういうことって?」
「そ、その、か、可愛い、とか、大切なひと……とか」
「……は?」
九条さんは怪訝な顔をしているけど、
こんなことをさらりと口にできるなんて、
もしかすると遊んでる人なのかもしれない……!
すると、九条さんが少ししゃがんで、私と目線を合わせる。
「あのさ、俺、さっきから彩梅さんのこと、
本気で可愛いなって思ってて、本気で口説いてるんだけど?」
「お、お、お、」
大人って怖い……!
と、思わず言いそうになったところで。
「お腹空いた?」
「……はい」
恥ずかしながら、それも本当です。
「ぷ、ぷぷっ」
九条さんがその人たちと英語で話していて。
「あ、あの……?」
「振り袖姿の彩梅さんがすごくキレイで
思わずカメラを向けたらしい。
けど、俺の大切なひとだから、
勝手に写真撮らないでって言っておいた」
……大切な、ひと?
「お見合いした相手なんだから、間違ってないだろ?」
「間違っては、ないです、……けど」
「どうした?」
九条さんは目じりを優しく下げて笑っているけれど。
ううっ、こ、このままだと心臓が破裂しちゃうよ!
「あ、あの、九条さん、
いつもそういうこと、女のひとに、言ってるんですか?」
「そういうことって?」
「そ、その、か、可愛い、とか、大切なひと……とか」
「……は?」
九条さんは怪訝な顔をしているけど、
こんなことをさらりと口にできるなんて、
もしかすると遊んでる人なのかもしれない……!
すると、九条さんが少ししゃがんで、私と目線を合わせる。
「あのさ、俺、さっきから彩梅さんのこと、
本気で可愛いなって思ってて、本気で口説いてるんだけど?」
「お、お、お、」
大人って怖い……!
と、思わず言いそうになったところで。
「お腹空いた?」
「……はい」
恥ずかしながら、それも本当です。
「ぷ、ぷぷっ」