勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
背中で結ばれた帯のうえでぽよんと体が弾んで、
息をのむ。
……えっと、これはいったい?
なぜか、すぐ目の前に九条さんの顔が迫っていて。
ひゃああああああ!!
振袖着ている私に、
スーツ姿の九条さんが馬乗りになってる、この体勢……っ!
ど、ど、どうして、こんなことにっ⁈
よく見れば九条さんのもう片方の手が、
私の頭を抱えていて。
「あ、あ、あ、あ、あの……?」
「あっぶねえ!」
「え、えっと……?」
「悪い、支えきれなかった」
そ、そっか。
九条さんがとっさに支えてくれたから
頭を打たなかったんだ……。
で、でも!
「彩梅、顔、赤いけど大丈夫か?」
ひょえっ!
ち、近い! とっても近いですっ!
九条さんの顔が、息が触れるほどに迫って!
心臓、本当にとまちゃうよっ……‼
九条さんのしたで慌てふためいていると、
九条さんが盛大に吹き出した。
「ぶはっ! ま、まさか、天ぷら屋で
振袖着た女の子を押し倒す日がくるとは思わなかった」
「う、うう……あ、あの」
こ、これは、辛い。辛すぎる……
さすがに恥ずかしすぎる……
「く、くくくっ、ほ、ほんと、彩梅、やばい」
「……私も、そう思います」
ううっ。
まさか、こんなお店で振袖着てひっくり返るとは思わなかった。
ああ、もう恥ずかしすぎる。
いっそ、消えてしまいたい……
案の定、九条さんはお腹を抱えて大爆笑。
「わ、笑ってごめんな?」
「………いえ」
こ、これは、さすがに情けない……
で、でも、それにしてもちょっと、笑いすぎな気もするけれど!
「いや、いいと思うよ、その自然体っていうか、天然っていうか」
「フォローされると、かえって辛いので、
思い切り笑っててください!」
むうっ。
ぷくっとふくれて、ちらりと睨む。
「いや、ものすごく、可愛いと思う。……く、くくっ」
可愛いの意味!
「笑いながら言わないでください!」
もう! 恥ずかしいし、情けないし!
ドキドキしすぎて心臓は破れちゃいそうだし!
息をのむ。
……えっと、これはいったい?
なぜか、すぐ目の前に九条さんの顔が迫っていて。
ひゃああああああ!!
振袖着ている私に、
スーツ姿の九条さんが馬乗りになってる、この体勢……っ!
ど、ど、どうして、こんなことにっ⁈
よく見れば九条さんのもう片方の手が、
私の頭を抱えていて。
「あ、あ、あ、あ、あの……?」
「あっぶねえ!」
「え、えっと……?」
「悪い、支えきれなかった」
そ、そっか。
九条さんがとっさに支えてくれたから
頭を打たなかったんだ……。
で、でも!
「彩梅、顔、赤いけど大丈夫か?」
ひょえっ!
ち、近い! とっても近いですっ!
九条さんの顔が、息が触れるほどに迫って!
心臓、本当にとまちゃうよっ……‼
九条さんのしたで慌てふためいていると、
九条さんが盛大に吹き出した。
「ぶはっ! ま、まさか、天ぷら屋で
振袖着た女の子を押し倒す日がくるとは思わなかった」
「う、うう……あ、あの」
こ、これは、辛い。辛すぎる……
さすがに恥ずかしすぎる……
「く、くくくっ、ほ、ほんと、彩梅、やばい」
「……私も、そう思います」
ううっ。
まさか、こんなお店で振袖着てひっくり返るとは思わなかった。
ああ、もう恥ずかしすぎる。
いっそ、消えてしまいたい……
案の定、九条さんはお腹を抱えて大爆笑。
「わ、笑ってごめんな?」
「………いえ」
こ、これは、さすがに情けない……
で、でも、それにしてもちょっと、笑いすぎな気もするけれど!
「いや、いいと思うよ、その自然体っていうか、天然っていうか」
「フォローされると、かえって辛いので、
思い切り笑っててください!」
むうっ。
ぷくっとふくれて、ちらりと睨む。
「いや、ものすごく、可愛いと思う。……く、くくっ」
可愛いの意味!
「笑いながら言わないでください!」
もう! 恥ずかしいし、情けないし!
ドキドキしすぎて心臓は破れちゃいそうだし!