勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
【九条side】その1。
学食で昼飯を食ってたら、
初等科の頃からつるんでる小鳥遊琉人がやってきた。
茶髪に、破れたジーンズ、いくつものピアス。
バンドをやり始めてから、
優等生だった琉人のスタイルがかなり変わった。
「そういえば、千里、例の見合い、どうなったんだよ?」
「あー、まあ」
曖昧に言葉をにごす。
「なんだよ、それ。
相手の親父さんから断られたんじゃなかったのかよ」
「まあな」
「つうか許嫁との見合いで断られるって、
お前、なにやらかしたんだよ。
いつものドSぶりを披露しちゃった?
俺に触んな、話しかけるな、黙れ、みたいな
鬼畜対応したんだろ。そりゃ、断られるわ」
「なんだよ、鬼畜対応って」
つうか、嬉しそうな顔するな。
「で、どうなってんの?」
「興味本位で首突っ込んでくんなよ」
「いいから、白状しろよ」
人のことだと思って、面白がりやがって。
「許嫁大学院生がアメリカに逃亡して、
その妹と婚約話が進んでる」
「妹って、いくつ?」
「……高3」
琉人はあんぐりと口を開けて固まっている。
ま、そうだよな、驚くよな。
ホント、じーさん達、なに考えてんだよ……
初等科の頃からつるんでる小鳥遊琉人がやってきた。
茶髪に、破れたジーンズ、いくつものピアス。
バンドをやり始めてから、
優等生だった琉人のスタイルがかなり変わった。
「そういえば、千里、例の見合い、どうなったんだよ?」
「あー、まあ」
曖昧に言葉をにごす。
「なんだよ、それ。
相手の親父さんから断られたんじゃなかったのかよ」
「まあな」
「つうか許嫁との見合いで断られるって、
お前、なにやらかしたんだよ。
いつものドSぶりを披露しちゃった?
俺に触んな、話しかけるな、黙れ、みたいな
鬼畜対応したんだろ。そりゃ、断られるわ」
「なんだよ、鬼畜対応って」
つうか、嬉しそうな顔するな。
「で、どうなってんの?」
「興味本位で首突っ込んでくんなよ」
「いいから、白状しろよ」
人のことだと思って、面白がりやがって。
「許嫁大学院生がアメリカに逃亡して、
その妹と婚約話が進んでる」
「妹って、いくつ?」
「……高3」
琉人はあんぐりと口を開けて固まっている。
ま、そうだよな、驚くよな。
ホント、じーさん達、なに考えてんだよ……