拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
「あれ、莉真ちゃんからラインきた。なんか水萌ちゃんが廃人になってるって。ぶ、うける、なんでだろ」
休み時間、俺の前の席でスマホを見ていた柊平がそう声をあげた。
「…ていうかお前、春日さんのラインとか知ってんだ」
「まーねー、俺意外と仲良しだから!莉真ちゃんと!しっかりしてていい子だよな~」
「ふーん。…宮原ともラインすんの?」
「水萌ちゃん?あー、そういえば知らないな水萌ちゃんのは」
「へー」
…ま、俺も知らねーけど。
ブブ、と次に震えたのは俺のスマホ。
「水萌ちゃん?」
「ちげーよ」
だから知らねーっつーの。
なんとなく送り主を予想しながらラインを開く。
その予想は…当たった。
【那月くんデートのことなんだけど―…次の土曜日とか、どうかな?お休みの日にゆっくり2人で過ごしたいな。 ゆかり♥】