拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
もしかして具合悪いのかな!?
「大丈夫…」
「触んな」
思わず伸ばした手を
思い切り拒絶された。
冷たい声。
私と朝比奈くんの間に、見えない、一本の線が引かれたような。
「……ごめん」
よっぽどショックを受けた顔をしていたのか、朝比奈くんが私を見て気まずそうに視線を逸らした。
「……昼。これからは一人で飯食うから」
「え…朝比奈く…」
「じゃ」
どんどん遠くなっていく朝比奈くんの背中。
その背中は、知り合う前よりもずっと、ずっと遠く感じた。