拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
「朝比奈く~~~んっ!!!」
いつもの放課後。
教室から廊下に出た瞬間、ドドドドド、と音が聞こえてきそうな勢いで宮原が俺に突進してきた。
「うわっ、なんだよ」
「あ、あああ、あのねっ」
なぜか真っ赤な顔でモジモジしている宮原。
「今日…一緒に帰れない!莉真ちゃんと買い物してくから…!」
「あー、うん。わかった。何買い行くの?」
特に何の気なしに聞いた質問、なのに。
カアアアアッと首まで真っ赤にさせた宮原は
「超機密極秘情報です!!!」
「…は?何言っ」
「さよーなら!!!」
そしてあっという間に宮原は廊下の角を曲がって消えた。