拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
『お風呂へ行ってきます!!!』
大きく目を見開いた宮原は突然立ち上がると、まだ沸いていない風呂に消えた。
……絶対逃げたよな。
今はっきりした。
やっぱり宮原はそーゆうつもり、全然ないんだって。
いや、ないっていうかそもそも…
俺とそーゆうことするって考えがないんだろう。
というかそもそもそういう行為があること自体知ってんのか?
一応彼氏という肩書なはずなのに、俺はいまだに宮原のことを掴みかねている。
宮原はしょっちゅう俺のこと「好き!」って言うし、ほんとに好きなんだろうけど、それは幼稚園児が「好き!」っていうのと同じ好きっていうか…
宮原はたぶん知る由もない。
俺の“好き”はいつの間にか、宮原よりのそれよりずっと、たぶんずっと、深くて重くて…ドロドロしてる。