拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
「このままじゃ眠れない…どうにか朝比奈くんの手から勝利をもぎ取るその日までは!!!」
「ババ抜きにどんだけガチになってんだよ」
「ガチではない勝負なんてこの世にないよ朝比奈くん!?」
「あーはいはい…」
じゃ、もう一戦する?と朝比奈くんがまとめたトランプを渡してくる。
ババ抜きをはじめる前に負けた人がカードを切るという約束になっていた。
今度こそ…今度こそ勝つ!うおおおお!!
鬼気迫る勢いでトランプをきっていると、朝比奈くんがふっとおかしそうに笑った。
「たぶん次も俺が勝つな」
「なんで!?」
「だって宮原の考えてることは手に取るようにわかるから」
くくっと朝比奈くんが肩を揺らして笑う。
なに!?なんなの!?エスパーなの!?
でも笑ってる朝比奈くんはやっぱり超絶可愛いよ!!
なんて朝比奈くんに目を奪われていたら、手元が狂ってトランプが一枚、勢いよく朝比奈くんの方に飛んで行った。
「わっごめん…!」
手を伸ばしてトランプを追いかけようとした瞬間、グラッとバランスを崩して。
「きゃっ…!?」
気づいたら朝比奈くんの上に馬乗りになっていた。