拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
どうせ、ずっと一緒にいるし
……チュン、チュンチュン。
小鳥の声がする。
ゆっくり瞼を開けると、わずかなカーテンの隙間から溢れんばかりの朝陽が降り注いでいた。
朝か~…たしか今日は土曜日だよね…?
休日の朝は二度寝するのが私のテッパン。
今日もそれに従おうと、まだ寝ぼけた頭でゴロン、と寝返りをうったときだった。
「……え!?」
視界いっぱいに飛び込んできた朝比奈くんの整った顔に眠気は完全に吹っ飛んだ。
その瞳は閉じられていて、びっしり生えた長い睫毛が際立っている。
そっ!そそそそそうだよたしか!
昨日は朝比奈くんとお泊りの日で!!
朝比奈くんにお姫様抱っこでここまで連れてこられて!!!!
そして…そして!!!!???
あれ。なんでだろう。途中から記憶が全くない。
うーん、と上半身を起こし腕組をして考えていると
「…おはよ」
寝起きの掠れた声の朝比奈くんが、ぼんやり私を見上げてた。