拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
「一部の女子からは氷の王子、なんて恐れられてるけど
たぶん朝比奈くんって本当は誰より優しい人だから。
だから、そんな人にはもっとずっと、笑顔でいてほしいって思ったんだよね」
でも、その笑顔になれる人が私じゃないのなら
「朝比奈くんが幸せになる手伝いをする、一択じゃん?」
「…水萌ちゃん」
柊平くんが、わずかに距離を詰めてきたような気がした。
「…じゃぁさ、俺と…」
「俺の幸せ勝手に決めてんじゃねーよ」
…え?この声、って…
ふと視線を上にうつすと
気だるそうに階段をおりてくる朝比奈くんの姿があった。