拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
「冬の寒い雨の日のこと…サラサラと降りしきる雨の中、なんと朝比奈くん、花に水をやってたの!!」
「え、雨なのに…?」
「ギリギリ雨が当たらない屋根の下にある鉢植えに水やってたの!超っ優しいと思わない!?」
「あー、そうだね…」
そのとき私は確信した。
ものすごくイケメンの癖して超絶愛想がないから、陰で氷の王子なんて言われてる朝比奈くんだけど
実はものすごく優しい心の持ち主なんだって……
しかも…
例に漏れることなく私も顔が超絶タイプ!!
というわけで私はずっと朝比奈くんに恋をしていた。
でも、勇気がなくて今までずっと影からその神々しい姿を拝見しているだけだった。
だけど一昨日恋愛ドラマを見て、好きな人に当たって砕けているヒロインを見てこのままじゃダメだって思ったの…
「いや当たって砕けてるんかい」
「莉真ちゃん、朝比奈くんいつ返事くれるかな!?」
「あー、返事…くるかな…?」
「あーもう待ちきれない!私ちょっと返事聞いてくる!」
「は!?ちょっ…水萌!?」