拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)




ティッシュを押し付けて鼻をかませた。



それからもしばらく泣いてたけど、不意に静かになった。



やっと泣き止んだか…そんなことを思ったとき、トン、と突然右肩にかかった重み。



俺の肩に宮原が頭をあずけて…スースーと、気持ちよさそうに寝ていた。




いやいや泣いて速攻寝るって子供かよ!?映画もまだ終わってねーし!!




「…ほんっと変人女」




宮原の顔を覗き込む。



白く透き通るような肌にぷっくりとしたピンクの唇、柔らかそうな頬、長い睫毛。




…こいつは変人だけど可愛いって周囲からは言われてる、らしい。



たしかに顔は良いと、思う。女のことはよく分かんねーけど。




「…もったいねー奴」




こういうのを無駄美人とか言うのか?




気づいたら、長い睫毛に残った涙をそっとぬぐっていた。




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