拝啓 突然ですが大好きです!つきましては私と交際をして頂きたくこの文書を送付させて頂きま(以下省略)
「あの…念のため確認ですが“好き”っていうのは、」
「もちろん恋愛として、です。水萌先輩」
水萌先輩…!
聞き慣れない響きにウットリしてしまう私。
うっとりついでに数時間前に遡ろう。
―――…
「水萌先輩、おはようございます」
朝いつものように登校して教室に向かっていると、後ろから突然そう呼び止められた。
振り向くとはじめて見る男の子。
上履きの色から一年生だと分かった。
「おはようございます。……えっと、誰?」
「俺、四条蓮っていいます」
「私は宮原水萌です」
「もちろん知ってますよ、水萌先輩。
お話したいことがあるので、今日の昼休み中庭に来てもらえますか?」
「あ…うん、いいですけど…用なら今ここで「じゃぁまた後で」
そして現在に至る。