メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
午後から雨、という天気予報は見事当たった。
「店長、雨降ってきたから立て看板中に入れますね。」
脚立に登って作業をしている店長に声をかける。天井に飾ったハロウィンの装飾がとれてしまって直しているところだった。
「ありがとう。あんなに晴れてたけどやっぱり降ってきたかぁ。今日は外に商品出さなくて良かったな。」
店長はのんびりした声で返してきた。
大学一年の秋からバイトし始めた大手チェーンの雑貨屋。デパート等のフロアに入っていることが多いけれどこの店舗は珍しく路面店だ。他の店舗よりもナチュラル系の雑貨が充実していて、小さなカフェスペースで店内で売っているハーブティーを飲んだりクッキー等のお菓子を食べたりすることも出来る。高校生の頃から通っていたお店だ。
外に立ててあったブラックボードの看板を中に入れていると、カツカツと聞こえていたヒールの音が店の前で止まった。
「いらっしゃいま───。」
そう言って振り向くと、顔見知りの人だった。
「あ。」
「親戚の中学生、じゃなかったのね。」
射るような鋭い目付きで見つめてくるのは先日イベントで会った暖人の同級生の玲美さんだった。
「店長、雨降ってきたから立て看板中に入れますね。」
脚立に登って作業をしている店長に声をかける。天井に飾ったハロウィンの装飾がとれてしまって直しているところだった。
「ありがとう。あんなに晴れてたけどやっぱり降ってきたかぁ。今日は外に商品出さなくて良かったな。」
店長はのんびりした声で返してきた。
大学一年の秋からバイトし始めた大手チェーンの雑貨屋。デパート等のフロアに入っていることが多いけれどこの店舗は珍しく路面店だ。他の店舗よりもナチュラル系の雑貨が充実していて、小さなカフェスペースで店内で売っているハーブティーを飲んだりクッキー等のお菓子を食べたりすることも出来る。高校生の頃から通っていたお店だ。
外に立ててあったブラックボードの看板を中に入れていると、カツカツと聞こえていたヒールの音が店の前で止まった。
「いらっしゃいま───。」
そう言って振り向くと、顔見知りの人だった。
「あ。」
「親戚の中学生、じゃなかったのね。」
射るような鋭い目付きで見つめてくるのは先日イベントで会った暖人の同級生の玲美さんだった。