メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
家の近くに着き店長が車を停めた。
「あ、そうだ。さっき話したランタン見てみる?」
「あ、はい。」
告白なんてなかったような軽やかな口調で言ってシートベルトを外している彼はいつも通りの穏やかで優しい店長だったので、私も安心してシートベルトを外し、後部座席に移動した。
店長がどうしても欲しくて海外まで買いに行ったという、こっくりとしたコバルトブルーのランタンはアンティークなデザインでとても素敵だった。
「ハリケーンランタンっていうランタンでね、燃料を入れて、芯が燃料を吸うまで待ってから火をつけるだけだから簡単だし、風にも強いんだ。光は他のランタンに比べて控えめで本を読むのにも苦労するくらいだけど、温かみがある優しい雰囲気の光なんだ。これは今ここでつけるわけにいかないけど、ハリケーンランタンっぽく見えるLEDランタンもあるからそっちをつけてみようか。」
私が頷くと店長は車の室内灯を消してLEDランタンをつけた。LEDとは思えないくらいナチュラルな光を見つめていると自分の心がふんわりと照らされるようだ。
私の心の中には恋の花が咲いている。私はその花の存在を暖人に伝えることが出来るのだろうか。けれど、今朝のすっかり色づいてしまったような自分の姿を改めて思い出すと、恥ずかしいを通り越して少しだけ怖くもあるのだった。
首より下、胸より上の部分に付けられた暖人の痕跡の存在を感じて胸がキュンとした。今私の心の中は彼でいっぱいで、枯れることを知らない恋の花が狂い咲いているようだった。
「あ、そうだ。さっき話したランタン見てみる?」
「あ、はい。」
告白なんてなかったような軽やかな口調で言ってシートベルトを外している彼はいつも通りの穏やかで優しい店長だったので、私も安心してシートベルトを外し、後部座席に移動した。
店長がどうしても欲しくて海外まで買いに行ったという、こっくりとしたコバルトブルーのランタンはアンティークなデザインでとても素敵だった。
「ハリケーンランタンっていうランタンでね、燃料を入れて、芯が燃料を吸うまで待ってから火をつけるだけだから簡単だし、風にも強いんだ。光は他のランタンに比べて控えめで本を読むのにも苦労するくらいだけど、温かみがある優しい雰囲気の光なんだ。これは今ここでつけるわけにいかないけど、ハリケーンランタンっぽく見えるLEDランタンもあるからそっちをつけてみようか。」
私が頷くと店長は車の室内灯を消してLEDランタンをつけた。LEDとは思えないくらいナチュラルな光を見つめていると自分の心がふんわりと照らされるようだ。
私の心の中には恋の花が咲いている。私はその花の存在を暖人に伝えることが出来るのだろうか。けれど、今朝のすっかり色づいてしまったような自分の姿を改めて思い出すと、恥ずかしいを通り越して少しだけ怖くもあるのだった。
首より下、胸より上の部分に付けられた暖人の痕跡の存在を感じて胸がキュンとした。今私の心の中は彼でいっぱいで、枯れることを知らない恋の花が狂い咲いているようだった。