メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
私が頭を横にふるふると振ったその時、店に繋がるドアが開く気配がした。開ききる前に慌てて店長と距離をとる。
「杏花ちゃん、大丈夫!?火傷した!?」
竹中さんが心配そうな顔でスタッフルームに入ってきた。
「大丈夫です。ごめんなさい、竹中さん、片付け任せちゃって・・・。」
「何水くさいこと言ってんだよ。杏花ちゃんはこの店皆の可愛い妹なんだから、もっと甘えなさい。甘やかされなさい。」
竹中さんが腰に両手を当てて言うと、店長も『その通り。』と笑顔で頷く。
店長も竹中さんもお兄さんみたいだったし、女性スタッフも年上の人がほとんどで、皆が私の知らない色々な話をしてくれたりした。一人っ子の私はここにいるとなんだかきょうだいがたくさん出来たみたいで賑やかで楽しかったし温かい気持ちになれた。このお店は私にとって大切な場所だ。
だから、店長が言うみたいにこんな風に辞めてしまってはいけない───そう思えて、私も『ありがとうございます。』と笑い返した。
「ふふふ、そんな杏花ちゃんと高園さんに今日はいいものを持ってきましたよ。」
竹中さんは不敵に笑い、どこからかクリスマスカラーの小さな袋を取り出した。
「クリスマスのお菓子、と言ったら何でしょう?」
「ブッシュドノエルかな?」
店長が答えると竹中さんは『ブブー。それもそうだけど、この袋に入るものです。』と手に持った袋を振る。カチャカチャと音がした。
「ジンジャークッキー?」
私が答えると竹中さんはニッと笑った。
「ピンポーン♪でもただのジンジャークッキーじゃないよ。なんとこちらロシアンルーレットになっております!6枚のうち1枚がジンジャー増し増しの激辛クッキー。」
「へえ、面白いね。3人だから2回やったら誰かが当たるね。言い出しっぺの竹中くんが当たったら面白いんだけど。」
「何言ってんすか。俺が当たってもキャラ的に面白くないじゃないですか。ここは高園さんが当ててくださいよ。ヒーヒー言う姿見たいです。」
「ふふ、望むところだよ。」
二人は静かに火花を散らせていた。
「杏花ちゃん、大丈夫!?火傷した!?」
竹中さんが心配そうな顔でスタッフルームに入ってきた。
「大丈夫です。ごめんなさい、竹中さん、片付け任せちゃって・・・。」
「何水くさいこと言ってんだよ。杏花ちゃんはこの店皆の可愛い妹なんだから、もっと甘えなさい。甘やかされなさい。」
竹中さんが腰に両手を当てて言うと、店長も『その通り。』と笑顔で頷く。
店長も竹中さんもお兄さんみたいだったし、女性スタッフも年上の人がほとんどで、皆が私の知らない色々な話をしてくれたりした。一人っ子の私はここにいるとなんだかきょうだいがたくさん出来たみたいで賑やかで楽しかったし温かい気持ちになれた。このお店は私にとって大切な場所だ。
だから、店長が言うみたいにこんな風に辞めてしまってはいけない───そう思えて、私も『ありがとうございます。』と笑い返した。
「ふふふ、そんな杏花ちゃんと高園さんに今日はいいものを持ってきましたよ。」
竹中さんは不敵に笑い、どこからかクリスマスカラーの小さな袋を取り出した。
「クリスマスのお菓子、と言ったら何でしょう?」
「ブッシュドノエルかな?」
店長が答えると竹中さんは『ブブー。それもそうだけど、この袋に入るものです。』と手に持った袋を振る。カチャカチャと音がした。
「ジンジャークッキー?」
私が答えると竹中さんはニッと笑った。
「ピンポーン♪でもただのジンジャークッキーじゃないよ。なんとこちらロシアンルーレットになっております!6枚のうち1枚がジンジャー増し増しの激辛クッキー。」
「へえ、面白いね。3人だから2回やったら誰かが当たるね。言い出しっぺの竹中くんが当たったら面白いんだけど。」
「何言ってんすか。俺が当たってもキャラ的に面白くないじゃないですか。ここは高園さんが当ててくださいよ。ヒーヒー言う姿見たいです。」
「ふふ、望むところだよ。」
二人は静かに火花を散らせていた。