メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
「・・・お前さ、ハコイリギフトの社長の娘なんだろ。」
「・・・え?うん、そうだけど。なんで・・・?」
「去年、お前の母親が見つけてくれて、契約クリエイターになったんだ。」
「え、本当!?知らなかった!嬉しい!よかったね!」
お母さんが見つけてくるクリエイターは元々素晴らしい才能を持った人達だけれど、世間に知られていなかった。ハコイリギフトを通して作品が世間の目に触れれば、たちまち有名クリエイターとなる。
暖人もきっとそうなる。たくさんの人に彼の時計を、彼の想いを知ってもらえるはずだ。暖人の明るい未来を想像して胸が弾む。
「俺、ハコイリギフトと契約出来たからって安心したくないんだ・・・ていうか出来ないんだけどな。制作に向かう貪欲な気持ちは変わらず持ち続けなければならない。いい時計たくさん作って、今してる下請けの仕事もしなくていいように、自分が作る作品だけで生活出来るようになって、いつかはどこかに自分の店を持って・・・自分の全てを時計にかけて、時計のことだけを考えて生きていく。」
彼の目は強い強い意志でまだ見ぬ未来を見つめていた。彼が以前『大嫌い』と言っていたその目は出逢った頃よりも更に眩しく、夜空の星や宝石よりもずっと美しく輝いていた。私が大好きな鋭く真っ直ぐな瞳だ。
「・・・え?うん、そうだけど。なんで・・・?」
「去年、お前の母親が見つけてくれて、契約クリエイターになったんだ。」
「え、本当!?知らなかった!嬉しい!よかったね!」
お母さんが見つけてくるクリエイターは元々素晴らしい才能を持った人達だけれど、世間に知られていなかった。ハコイリギフトを通して作品が世間の目に触れれば、たちまち有名クリエイターとなる。
暖人もきっとそうなる。たくさんの人に彼の時計を、彼の想いを知ってもらえるはずだ。暖人の明るい未来を想像して胸が弾む。
「俺、ハコイリギフトと契約出来たからって安心したくないんだ・・・ていうか出来ないんだけどな。制作に向かう貪欲な気持ちは変わらず持ち続けなければならない。いい時計たくさん作って、今してる下請けの仕事もしなくていいように、自分が作る作品だけで生活出来るようになって、いつかはどこかに自分の店を持って・・・自分の全てを時計にかけて、時計のことだけを考えて生きていく。」
彼の目は強い強い意志でまだ見ぬ未来を見つめていた。彼が以前『大嫌い』と言っていたその目は出逢った頃よりも更に眩しく、夜空の星や宝石よりもずっと美しく輝いていた。私が大好きな鋭く真っ直ぐな瞳だ。