メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
「私今まで何にも熱くなれず省エネで生きて来ちゃったの。だからパワーがたくさん余ってる。それを暖人との未来の為に使いたい。そうしたら今までのずっと低温だった自分のこと、好きになれるかも。」
そう言った彼女を今度は強く抱きしめる。
「暖人と会う度に、ううん、会ってない間も、暖人のこと考えたら、メレンゲを泡立てるみたいにどんどん気持ちが泡立って、固まってマシュマロになって、それが熱せられてじわじわ溶けてたの。焼きマシュマロみたいに。」
「・・・じゃあ、焦げないうちに食べないとな。」
「た、食べたい・・・?」
「当たり前だろ。」
体を離すと杏花は躊躇いがちに目を閉じた。俺はゆっくりと彼女の唇に口づけた。実質初めてのちゃんとしたキスだし、丁寧に味わおうと思ったのにとてもじゃないが無理だった。心の奥から彼女の全てを自分だけのものにしたいという思いが渦巻いていく。静かだったのは最初の一瞬だけで、俺の唇はキスを覚えたての中学生みたいにみっともなく暴走した。キスが下手だと思われるかもしれないと思ったが、すぐにどうでもよくなった。
杏花といると自分を解き放つことができる。格好つけたり無理に尖ったりしなくてもいい、そのままの俺でいられるんだ。
小さくて瑞々しくてただただ甘い唇を味わい、狭い咥内を舌で丁寧に探り、可愛らしい舌と戯れて・・・漏れる甘い吐息も声もひとつも逃したくない。全部食べ尽くしてしまいたい。
そう言った彼女を今度は強く抱きしめる。
「暖人と会う度に、ううん、会ってない間も、暖人のこと考えたら、メレンゲを泡立てるみたいにどんどん気持ちが泡立って、固まってマシュマロになって、それが熱せられてじわじわ溶けてたの。焼きマシュマロみたいに。」
「・・・じゃあ、焦げないうちに食べないとな。」
「た、食べたい・・・?」
「当たり前だろ。」
体を離すと杏花は躊躇いがちに目を閉じた。俺はゆっくりと彼女の唇に口づけた。実質初めてのちゃんとしたキスだし、丁寧に味わおうと思ったのにとてもじゃないが無理だった。心の奥から彼女の全てを自分だけのものにしたいという思いが渦巻いていく。静かだったのは最初の一瞬だけで、俺の唇はキスを覚えたての中学生みたいにみっともなく暴走した。キスが下手だと思われるかもしれないと思ったが、すぐにどうでもよくなった。
杏花といると自分を解き放つことができる。格好つけたり無理に尖ったりしなくてもいい、そのままの俺でいられるんだ。
小さくて瑞々しくてただただ甘い唇を味わい、狭い咥内を舌で丁寧に探り、可愛らしい舌と戯れて・・・漏れる甘い吐息も声もひとつも逃したくない。全部食べ尽くしてしまいたい。