メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
*****
「レミが電撃結婚することになったんだよ・・・。」
玲央に指定された青山の洒落たカフェに入ると奴はしゅんとしてそう言った。相変わらず着る人を選ぶ奇抜な洋服をさらりと着こなしていたが、心なしかいつもよりオーラが薄い気がする。
「そうか。それはよかったな。お祝いの連絡しておくよ。」
「・・・ハルお前、相手は誰なのかって聞かないの?レミはずっとハルのこと好きだったんだし、気になんないの?」
「どうせ俺が知らないやつだろ?」
「知ってるやつなんだよ~!」
「え?誰だ?共通の知り合いなんて少ないけどな。」
「ツムなんだよ!!」
「え?津村?」
玲央はガクッと肩を落とした。
「今朝レミに言われたんだよ。『私、津村くんと結婚するから。』って。早めに来たエイプリルフールかと思ったよ・・・。ツムのやつ、一年の頃からずっとレミのこと好きだったんだって。そんな素振り一回も見せないし、女子に告白されまくってんのに軒並み断るし、女に興味ないんだと思ってたんだよ。俺の事が好きなのかもって思ったこともあった。でもレミがハルのこと好きだから自分の気持ち隠してたみたいなんだよ。10年もだよ!?俺には到底理解できないよ~。」
「・・・そうか。」
なんだかすごく複雑な気分だ。どう反応したらいいのかわからない。
「とんだダークホースだよぉ~。家臣に裏切られた武将の気分・・・。俺のレミが・・・。」
「家臣じゃないだろ。もういい大人なんだからいい加減シスコン卒業しろよ・・・。」
「シスコンじゃないし!ツムのやつ、『彼女の幸せが自分の幸せ』とか「身を引くのも勇気』とか言ってたくせに、何急に肉食系になって獲物ゲットしちゃってんだよ・・・。」
「玲央が『ほしいものには手を伸ばす!』って言ったのが響いたんじゃないか?」
「レミは別だよ~。響かなくていいよ~。しかもあいつ俺には劣るけど顔はいいし、頭だってやたらいいし、おまけに性格だって真面目で優しくてさ~、もうなんなんだよ~。」
玲央は『よよよ』といった弱々しい様子で両手を顔に当てた。
「レミが電撃結婚することになったんだよ・・・。」
玲央に指定された青山の洒落たカフェに入ると奴はしゅんとしてそう言った。相変わらず着る人を選ぶ奇抜な洋服をさらりと着こなしていたが、心なしかいつもよりオーラが薄い気がする。
「そうか。それはよかったな。お祝いの連絡しておくよ。」
「・・・ハルお前、相手は誰なのかって聞かないの?レミはずっとハルのこと好きだったんだし、気になんないの?」
「どうせ俺が知らないやつだろ?」
「知ってるやつなんだよ~!」
「え?誰だ?共通の知り合いなんて少ないけどな。」
「ツムなんだよ!!」
「え?津村?」
玲央はガクッと肩を落とした。
「今朝レミに言われたんだよ。『私、津村くんと結婚するから。』って。早めに来たエイプリルフールかと思ったよ・・・。ツムのやつ、一年の頃からずっとレミのこと好きだったんだって。そんな素振り一回も見せないし、女子に告白されまくってんのに軒並み断るし、女に興味ないんだと思ってたんだよ。俺の事が好きなのかもって思ったこともあった。でもレミがハルのこと好きだから自分の気持ち隠してたみたいなんだよ。10年もだよ!?俺には到底理解できないよ~。」
「・・・そうか。」
なんだかすごく複雑な気分だ。どう反応したらいいのかわからない。
「とんだダークホースだよぉ~。家臣に裏切られた武将の気分・・・。俺のレミが・・・。」
「家臣じゃないだろ。もういい大人なんだからいい加減シスコン卒業しろよ・・・。」
「シスコンじゃないし!ツムのやつ、『彼女の幸せが自分の幸せ』とか「身を引くのも勇気』とか言ってたくせに、何急に肉食系になって獲物ゲットしちゃってんだよ・・・。」
「玲央が『ほしいものには手を伸ばす!』って言ったのが響いたんじゃないか?」
「レミは別だよ~。響かなくていいよ~。しかもあいつ俺には劣るけど顔はいいし、頭だってやたらいいし、おまけに性格だって真面目で優しくてさ~、もうなんなんだよ~。」
玲央は『よよよ』といった弱々しい様子で両手を顔に当てた。