長い梅雨が明けた日

「優弥のせいでしょっ!」

横になったまま睨みつけると優弥は更に楽しそうに笑った。

「おはよう理乃」

そんな言葉と共に満面の笑みが近付いて私の頬にキスを落とした。

その行動にびっくりして目を見開くと頬にキスをした優弥が少しだけ顔を上げて、かなりの至近距離で視線を合わせて呟いた。


「お前、マジで隙がありすぎ。口にしなかっただけ感謝しろよ」


………。


「あと、首のキスマークはちゃんと隠しとけよ」


……首?キスマーク?


ってか、目の前にいるのは本当に優弥なの?

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