長い梅雨が明けた日
プチパニックの私は放心して優弥を見つめた。
でも優弥は視線を逸らしてベッドから起き上がると放心してる私に手を貸してくれて上体を起してくれた。
そして軽く頭を撫でた。
「早く着替えないと遅刻だぞ」
私服の優弥は「俺も着替えてくる」と言って何食わぬ顔で部屋を出て行った。
リビングで当然のようにお母さんに「おはようございます」と言っているのが聞こえる。
そして玄関のドアが開く音。
………。
と、とにかく着替えないと。
考える事を放棄した私の頭をそのままにして、身体が覚えてる朝のルーティーンをこなして家を出た。