長い梅雨が明けた日

どっちか、と質問されてるのに卑怯な答えかもしれない。

でも、どっちとも付き合う気は無い。

それが私の答えだ。


そんな私の言葉を聞いた琴美は薄く笑った。

「理乃ちゃんは多分そう言うと思った」

「…うん。私は恋愛とか解らないからね」

「そうだよね。無理に決めるようなことじゃないもんね」

「そうだよ」


返事しながら私の出した答えに同意してくれた琴美に自然と頬が緩んだ。

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