長い梅雨が明けた日
幼馴染みなんて…
理乃がこんなになったのは初めてだった。
理乃の家に着くと肩を貸して理乃をリビングのソファに座らせた。
理乃の濡れた髪をタオルで軽く拭いてから
一度自宅に戻って着替えてから再び理乃の家に上がり込んだ。
さっきタオルで髪を拭いてやってから「後は自分でやれ」と言って頭にタオルを掛けて出た。
一度自宅に戻って着替えたり、理乃の家で課題をしようと用意したり、家にいる母さんに理乃の怪我の話をしたりして、気付いた時には帰宅してから15分は経っていた。
なのに、理乃は俺がさっきタオルを掛けた時から指一本すら動かしていない姿のままだった。
まるで満身創痍。もしくは気絶してる?
そんな姿に見えたから思わず声をかけた。