長い梅雨が明けた日

「本当に?見えてなかった?」

「見えてないよ。制服のシャツ着たら全然見えない位置だろ?」

「…本当?」

確かに朝制服を着るときに見えないかとは思ったけど、夏用のシャツは首周りがゆったりしてる作りだから100%見えない保証は無い。


「ってか、別に見えても適当に誤魔化せるだろ。
あいつらはお前に男がいないこと知ってるんだし」

尚も楽しげに笑う優弥。

その顔にカチンとした私は優弥を突き飛ばした。

ドスンとベッドから転げ落ちた優弥はまだ笑っていた。


…打ちどころが悪かったかな?

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