長い梅雨が明けた日
親友と恋敵
「やっぱりくっついたんじゃねぇの?」
聞こえた声にギリッと歯を噛みしめた。
「絶対おかし」
バシッ!!
尚も追撃ちをかけようとする豊永の背中に思い切りスクバを振り抜いた。
「痛ってぇーーって!!
何すんだよっっ!!」
「煩せぇーんだよっ!」
「ふっざけんなよっ!八つ当たりなら他でしろよっ!」
「お前の声がうぜぇんだよっ!」
雨の中、何故か俺は校舎の隅で豊永と二人で雨宿りをしていた。
別に傘が無いわけでもない。
お互いに傘を持っている。
なのに何故か雨宿りをしていた。