長い梅雨が明けた日

それよりも…

突然、理乃に無視されだした今の俺の状況が気になった。


昨日まではいつもと同じ雰囲気だったのに、今日の理乃は明らかに変だった。

教室でなく空き教室で昼飯を食っていた。

優弥ほどでなくても、俺はこの3年間ずっと理乃を見ていたのだから。
優弥から隠れて昼飯を食うなんて、今まで一度も無かった。

中学の頃はいつだって女子バスケ部員達の輪の中にいた理乃が高校では神田というバスケ部で無い女の子とつるむようになった。

最初は警戒して神田を見ていたが、優弥と俺が理乃と話してる時は大人しく微笑んで俺等の会話を聞いているからそんな疑念もいつの間にか消えていた。

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