長い梅雨が明けた日

「理乃ちゃんごめんっ!」

そこまで話しを聞いていた琴美がいつもより声を張上げて私の話しを遮った。

「私、優弥くんに振られたって言ったよね?その時にね、本当は優弥くんが誰を好きなのか聞いちゃったの…」

「…そうなんだ?
優弥の好きな子知ってたんだ?」

「…うん」

「でも優弥が言ったんだから琴美が謝る事じゃないでしょ?
それに、琴美はそういうことを誰にも話さないって思ったから私も今日呼んだんだよ」

「…理乃ちゃん…」

「琴美が私の気持ちを知ったら河野と話しづらくなるかもしれないって思ったけど、それでも琴美に聞いて欲しかったの。
だから優弥の好きな子も私に言う必要ないからね」

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